HOTプロ野球:プロ野球選手会が展開する「キャッチボールクラシック」の魅力とは – 毎日新聞

甲子園の外野の芝生の上で、野球少年たちが真剣勝負に挑んだ。13日に行われたプロ野球のオールスター第2戦の試合前、日本プロ野球選手会主催のエキシビションとして、キャッチボールの正確さとスピードを競う「キャッチボールクラシック」が行われた。
2011年に東日本大震災の復興支援として被災地で野球教室を実施。その時に、野球をやる環境が減る中、「ボール一つで楽しめるゲームを」と考案。ルールは、1チーム9人が4人・5人に分かれて順番にボールを投げ合い、2分間で何回できるかをほかのチームと競う。
この日は近畿から小学生を中心に、阪神のジュニアチームなど7チームが出場した。緊張気味の表情で外野に登場した球児たちを、プロ野球選手による「応援選手」が励まし、競技がスタート。うまく捕球できずに内野の土までボールが転がるなどミスがあっても、球児たちは必死にボールを追いかけて味方に返球する。オールスターの開始を待つ観客席からも声援が飛んだ。
優勝したのは、ソフトバンクの千賀滉大投手が「応援選手」を務めた物部(ものべ)少年野球団(滋賀県守山市)で、111回を記録した。主将の小学6年、藤川大翔さん(11)は「全員が思いやりを持って声を掛け合うこと、ボールを捕ってから早く投げることを考えて練習してきた。優勝できてうれしい」と喜んだ。
今回はエキシビションとしての実施だったが、選手会は事務局のメンバーが中心となり、年間通して全国各地で大会を開く予定。選手会の大島洋平理事長(中日)は「もっと早く投げ合うには、どうしたらいいか、ああでもない、こうでもないと意見を出し合いながらチームが一つになる。チームワークが芽生えるゲーム」と言う。
ボールは硬球、軟球、ソフトボールを問わない。小学校などでイベントを開く際には、軟らかいボールを使い、素手でキャッチボールする。捕ることが苦手な子にはワンバウンドで投げれば、みんなで楽しめる。競技人口の減少が続く中、野球に親しんでもらうきっかけをつくるための「ポテンシャル」を秘めている。【中村有花】